2014/06/23

「文化祭」がしにくくなった

   どこの大学でも、文化祭がしにくくなったと言われ始めた時期がありました。今から15年ほど前、くらいでしょうか。大学だけじゃない、高校でも同じで、いわゆる進学校や名門校以外じゃ文化祭が成り立たない、といったことも指摘されるように。

 津軽海峡以南、内地の大都市圏のそれなりに名前の通った大学ならばともかく、それ以外の中規模以下のその他おおぜいな大学にとっては、昨今文化祭などはほんとにやりにくくなってる由。それはかつてのように、大学に「自治」という幻想なりおはなしなりが成り立っていて、その上に「自治会」が君臨して仕切っていたような時代に言われていたような「やりにくさ」などからはすでに遠く、そもそも学生若い衆自身がすでに「文化祭」を自分たちのものとして、主体的にやろうという気持ちを持てなくなっているらしい、そういう意味での「やりにくさ」ということのようです。

 自分たちの手で、たとえチャチでもショボくても自前で「祭り」をやってのける、そういう気持ちや心意気自体がもう宿りにくくなってるようです。言い換えれば「内輪」の熱さ。勘違いも含めたそういう「場」の密度を高めるような生身自体、わがニッポンの若い衆世代から失われてきているのかも知れません。


 本学の文化祭もそういう意味じゃ、そういう同時代の危機の中にあるのは同じこと。ただ、そんな危機を自覚して、今年は勧進元の学生団体が少しは何とかしようとジタバタしてみているようです。果たしてどういうジタバタになるのか、良い意味での文化祭の「祭り」っぷりを取り戻すことができるかどうか、キャンパスの工事中ということもあり例年と違った環境で何かと不行き届きなところもあるでしょうが、どうかそのあたりも含め、共に見届けてやっていただければ幸いです。

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