2012/02/01
大学と専門学校、の「違い」
就職のための大学、資格取得のための大学、というのも確かに重要です。こういう時代、こういう状況だからこそなおのこと。親御さんや高校のセンセイ方のみならず、他でもない当の高校生自身がそういうことを先回りして気にするようになっています。
それだけを目的とするなら、おそらく今の時代、四年制大学よりも専門学校の方が合理的かも知れません。何よりかかる費用が半分ですむ。「出口」の資格が同じなら、投下する費用の少ない方が費用対効果に優れている――そう考えるのはある意味当然でしょう。
大学に行けば「いい会社」に行き「ましな仕事」に就ける、というのが、これまでの「大学」イメージの中核にありました。けれども、その図式は現実に崩壊しつつあります。実は以前から崩壊しつつあったのですが、大学の側も世の中の側もそのことを敢えて見ないようにしてきたところがあります。「就職率○○%!」といった宣伝文句はそのような構造の上に成り立っていました。
しかし、最終的にそれもあやしくなってきました。就職や資格を前面に押し出さざるを得なくなった、それゆえ専門学校と正面から競争せざるを得なくなった大学。漠然とした就職率や内定率でなく、公務員や教員など具体的な資格免許の合格率を看板に掲げ始めるなども、大学ならではの生き残りを賭けた「資格」商法と言えるでしょう。
それはそれで時代の流れ、致し方ない面はあります。ただ、それはそれとして、同時に静かに省みておかねばならないだろうと思うのは、専門学校の2年間、と、大学の4年間、の「違い」についてです。
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