2012/02/03

「受験」の季節


 2日間にわたる一般入試(一次)が終わりました。採点と当該学部学科の担当者による合否判定の後、最後に全学の判定会議というところで正式に合否が決定されます。まあ、どこの大学も手続き的には似たようなものでしょう。来週、二次の一般入試が行われます。

 前にもちょっと触れたように、うちの大学は今年から2科目入試に変えたので、選択科目によって得点のバラつきなども出てきます。それらも不公平のないよう細心の注意を払って場合によっては対応しながら、ひとりひとりの受験生の調査書その他とつきあわせながら、合格か不合格か、の判定をくだしてゆきます。

 ある大学ある学部をめざして一生懸命に勉強をし、場合によっては浪人しても再度チャレンジする、といったいわゆる「大学受験生」のイメージはもう、ほとんど現実に即していなくなりました。もちろん、全国区の難関大学をめざす高校生その他は今でもいますが、少なくとも道内の高校生でこれから先もできれば道内で仕事をして暮らして行ければ、といった普通の子たちにとっては、「受験」は少し前まで抱かれていたようなイメージのものではなくなっています。

 このご時世、複数の大学を併願受験する、なんてこともしにくくなってるでしょうし、事前に自分で調べパンフレットを取り寄せオープンキャンパスや説明会にも足を運び、ここなら自分が少しは変われるかも、と思って選んでくれたんでしょうから、できれば全員入学させてあげたいのですが、そうもゆかない。いくらまだ鞍置きもしてない名前のない馬、とは言え、馬として最低限走る気を見せてくれるかどうか、可能性の片鱗くらいはうかがえるかどうか、などはこちらとて、やはり見ておきたいところですから。

 ともあれ、この季節は教員にとっても結構タイトな日々が続きます。人によっては「講義やってる方がラクだよね」というセンセイも。それでも、新しい学生がキャンパスにやってくるというのは毎年、新たな希望になるわけで、その意味でももう少し続くこの「受験」の季節を乗り越えなければ、と思っています。
 

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